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Liao, W.*; 橋本 昌宜*; 真鍋 征也*; 渡辺 幸信*; 安部 晋一郎; 反保 元伸*; 竹下 聡史*; 三宅 康博*
IEEE Transactions on Nuclear Science, 67(7), p.1566 - 1572, 2020/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Engineering, Electrical & Electronic)ミューオン起因シングルイベントアップセット(SEU: Single Event Upset)は、デバイスの微細化に伴い増加することが予想されている。環境ミューオンがデバイスに入射する角度は常に垂直とは限らないため、ミューオンの入射角がSEUに及ぼす影響を評価する必要がある。そこで本研究では、バルクSRAMおよびFDSOI SRAMに対して、0度(垂直)と45度(傾斜)の2つの入射角で負ミューオン照射試験を実施した。その結果、傾斜入射では、SEU断面積がピークとなるミューオンエネルギーが高エネルギー側にシフトすることを明らかにした。一方で、SEU断面積の電圧依存性や複数セル反転のパターンなどは、垂直入射と傾斜入射では同様であることも明らかにした。
山川 猛; 平尾 敏雄; 阿部 浩之; 小野田 忍; 若狭 剛史; 芝田 利彦*; 神谷 富裕
JAERI-Review 2004-025, TIARA Annual Report 2003, p.19 - 20, 2004/11
SOI(Silicon on Insulator)素子は、内部の埋め込み酸化膜により電荷の収集を抑制できることからシングルイベント耐性素子として注目されている。しかし、最近になって酸化膜による電荷収集の抑制に疑問がもたれている。本研究では、MOSキャパシタの酸化膜を超えて起こる電荷収集をより詳細に評価することを目的とし、イオン入射角度、及び照射中の温度変化が電荷収集に与える影響を調べた。照射装置は、TIARA施設の3MVタンデム加速器を用いた。MOSキャパシタは、膜厚約50nm,電極サイズ100mの試料を使用した。照射は、試料への印加電圧を-10Vとし、イオン入射角度を0, 30, 60とした。さらに入射角度0の場合には、照射温度を室温(25C), 75C, 125C, 180Cとして測定を行った。実験で得られた過渡電流波形はイオン入射角度の増加に伴い、ピーク値が高くなり、立下り時間が短時間側にシフトした。これは、入射角度が浅くなるにしたがって電極近傍の領域で発生する電荷が増加したため、収集時間が短くなったためと考えられる。一方、照射温度の違いについては温度の上昇に伴って収集電荷量が減少していることがわかった。これは温度上昇に伴い比誘電率の低下が起こり、収集される電荷量を減少したためと考えられる。さらに、収集電荷量が誘電率に依存することから、MOSキャパシタの酸化膜を超えて起こる電荷収集は変位電流が原因であるといえる。
森山 伸一; 池田 佳隆; 梶原 健; 関 正美; 坂本 慶司; 高橋 幸司; 今井 剛; 藤井 常幸; JT-60チーム
AIP Conference Proceedings 595, p.322 - 325, 2001/11
JT-60Uにおける電子サイクロトロン波加熱装置は、1999年に1本の1MW電子管を用いた1系統から開始し、2000年には3本の電子管に増力された。この間、電子管としては1MW2秒もしくは0.8MW3.2秒の発振出力を達成するとともに、総プラズマ入射としては~1.6MW3秒を得た。今回、よりプラズマ圧力の高い状態でMHD的な不安定性抑制を行い、プラズマ性能のさらなる向上を図るため、新型アンテナを含めた1系統の増力を行った。これにより入射電力を2MW以上を目指す。このアンテナは、プラズマ放電中に、ポロイダル/トロイダルの2方向に波の入射角度を制御できる特長を有している。本年4月に、この新系統によるプラズマ入射が実施された。講演では、新系統の設計とプラズマ加熱の初期結果を報告する。
川島 寿人; 都筑 和泰; 伊世井 宣明; 佐藤 正泰; 篠原 孝司; 木村 晴行
Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 25A, p.1337 - 1340, 2001/00
JFT-2Mではフェライト鋼板(FB)によるトロイダル磁場リップル及び電流方向(w)接線中性粒子入射(NBI)で生成された高速イオンのリップル捕捉(RT)損失の低減を実証した。今回は高速イオン損失にかかわるNBIの入射角の違いと損失低減効果の関係を調べるため逆電流方向接線NBI及び垂直NBIを用いリップル損失を測定した。垂直NBIでは(肩部の基本モード平均リップル率)が0.6%でRT損失割合が接線NBIの場合の約8倍になったが、0.07%にすると零になり損失低減効果がビーム入射角に依らないことが確かめられた。次に磁場リップルのトロイダル非一様性にかかわる高速イオン損失を第一壁温度上昇(T)のトロイダル分布から評価した。CO-NBI時にを0.07%(最小: -0.56%,最大: 0.84%)から0.71%(最小: 0.15%,最大: 1.1%)にした場合、局所的なリップル率の変動に比べてTの変動は小さく全体が平均値に沿って上昇し、局所的リップル率の依存性が小さいことを示した。
堤 正博; 斎藤 公明; 森内 茂*
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(3), p.300 - 306, 2000/03
環境中における外部被ばくに対する実効線量当量(H)や実効線量(E)を測定するために、新しい形状のNaI(Tl)検出器を開発した。これらの線量は人体のリスクに関係した量で、一般には直接測定するのは難しいとされてきた。放射線場のエネルギー分布のみならず、入射角度分布に依存するためである。われわれは、検出器の形状を工夫し、人体と同じ角度依存性をもたせることにより、この問題を解決した。検出器の最適形状は、モンテカルロ法を用いた計算により決定した。開発した検出器は、角度依存性に関して、人体の実効線量(当量)とよく一致した。また、放射線場のエネルギー分布に関しては、この検出器用のG(E)関数を作成した。開発した検出器とG(E)関数の組み合わせにより、環境中における実効線量(当量)の直接測定を可能とした。
神保 龍太郎*; 中村 和幸; Bandourko, V.*; 大楽 正幸; 奥村 義和; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1103 - 1107, 1999/00
被引用回数:5 パーセンタイル:40.62(Materials Science, Multidisciplinary)次世代核融合実験炉におけるダイバータ表面の化学的スパッター状況をシミュレートする目的で、超低エネルギーイオン源(SLEIS)を用いた。200~700CにおけるBC-炭素繊維複合材料のスパッター率はSiC添加CFC材とほぼ等しく、2次元CFC材より明らかに小さいこと、化学的スパッター率は入射角度に依存しないことを明らかにした。
神保 龍太郎*; 中村 和幸; Bandourko, V.*; 奥村 義和; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.724 - 728, 1998/00
被引用回数:8 パーセンタイル:57.22(Materials Science, Multidisciplinary)次世代核融合実験炉のダイバータにおけるスパッター条件を模擬する目的で、超低エネルギーイオン源(SLEIS)を用いて、200~800C(化学的スパッター域)における1次元、2次元及び3次元CFC材と等方性黒鉛材及びBC添加1次元CFC材の重水素イオンによるスパッター率の温度及び照射角度依存性を調べた。その結果、1~3次元CFC材は、等方性黒鉛と同様な温度依存性を示したが、BC添加CFC材は、これらよりやや低い値を示した。BC添加CFC材では、照射角度の増加とともにスパッター率が減少したが、1次元CFC材では、照射角度依存性は見られなかった。
来島 利幸*; 小寺 正敏*; 菅 博*; 中瀬 吉昭
IEICE Trans. Electron., E78-C(5), p.557 - 563, 1995/05
単一散乱モデルを使用したモンテカルロ計算を行い、300keV電子加速器のTi窓、その下の空気層及び三酢酸セルロース(CTA)内の電子の振る舞いを求めた。Ti窓、空気層を通過してCTA表面に入射した300keV電子のエネルギースペクトル、角度分布及び各種基枚上に置いたCTA中の深度線量分布等を求めた。これらの計算結果のいくつかは実測値と比較し、両者が良く一致することを示した。
小原 建治郎; 阿部 哲也; 中村 博雄
JAERI-M 7216, 34 Pages, 1977/08
モリブデンによる蜂の巣構造壁の実効的スパッタリング収率を重量測定法により求めた。平板と蜂の巣構造壁の試料は直流2極スパッタリング装置により、アルゴングロー放電中で同時に照射された。入射粒子のエネルギー範囲は500~1000eV、入射角度はほぼ垂直であった。実験は蜂の巣構造の深さ(L)と幅あるいは直径(D)の比、L/Dをパラメータとし、照射後の平板および蜂の巣構造壁試料の重量減少の比を求めた。それによると、角孔蜂の巣構造の場合、L/Dが1以上においては平板に比べ、実効的スパッタリング収率が1/20~1/30と減少した。また、照射前後にかいて蜂の巣構造壁の試料表面を走査型電子頭徴鏡により観察したが、それによると蜂の巣構造の側壁が、スパッタ粒子を捕捉していることがわかった。
藤沢 武夫
JAERI-M 6384, 12 Pages, 1976/01
プラズマ粒子の偏位Maxwell分布を仮定し、高速入射粒子がこれらの粒子と衝突するときのエネルギー伝達の割合を解析的に求めた。ついでエネルギー伝達の割合を数値的に計算し、入射角度に対する依存特性を調べた。さらに解析結果の応用例としてプラズマ粒子間のエネルギー伝達の割合を計算し、抵抗加熱との関連について考察した。